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[column] ギャバンとデザイン

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ギャバンとデザイン

以前「戦隊もののカラーリングを考える」という内容のエントリーをしましたが、今回は宇宙刑事ギャバンをテーマにデザインを考えます。このブログのネタは結構ポッドキャストでやっているネタとシンクロしてたりするのですが、ポッドキャストではデザインの観点からギャバンを考える、という話があまり盛り上がらなかったので放送からはカットしてしまいました。なのでこのブログで改めて「ギャバンとデザイン」について考えます。
ギャバン
宇宙刑事ギャバン
大人になって今ギャバンのことを思い出してみると、頭に浮かぶのは千葉真一が出ていたとか、スーツアクターの足が短いとか細かいことはさておき、詳細な設定はほとんど思い出せなくて、やはりギャバンの造形のみを鮮烈に思い出します。ギャバンのデザインというのは子ども心にも鮮烈で、戦隊もののスタイリッシュなスーツのデザインとは一線を画す画期的なデザインだったと思います。固くて、重くて、頑丈で、しかも高性能という印象を与えるものでした。

ギャバンをデザインしたのは村上克司さんという方で、アニメ、特撮業界で数々のキャラクターのデザインをされているそうで、一時期は自動車デザイナーを目指されていたそうです。そう考えるとギャバンのあの重厚なデザインも納得。しかもこの方ゴールドライタンのデザインもしてるんですね!あのデザインも当時からかっこいいと思っていたけど、今見てもやっぱり素晴らしい。

ただ、ギャバンが放送されていたのは1982年で30年近くも前の話しです。当時は素晴らしく斬新で「高機能」「高性能」な印象を与えたギャバンも、当然ながら今の「高機能」「高性能」な製品のイメージからするとやはり前時代的な印象を持ってしまう。もし工場に「最先端のコンバットスーツ1着。よろしく。」という発注をして、1週間後にギャバンが納品されてきたらどう思うだろうか?「MacBookみたいなアルミっぽい感じの方がおしゃれじゃね?」「パイロットランプ多くね?」「ボタン多くね?」「重くね?」「ごつくね?」「説明書ぶ厚くね?」とか言いそうな気がする。

30年も経てば最先端なプロダクトデザインのイメージが変わるのも当然で、今の最先端なプロダクトイメージは、シンプルでボタンが少なくてコンパクトなもの。まさにiPodやiPhoneに代表されるアップル製品がその代表と言えるでしょう。そう考えると、アップル製品のようなシンプルでスタイリッシュで高性能なイメージを持ったメカニックデザインって何だろうか?
eve
やはりこれか。「WALL・E/ウォーリー」という映画も素晴らしかったが、このeveのデザインもアップル社がデザインしたと言われても普通に信じそうなシンプルだが高性能をイメージさせるデザインだ。しかも映画を見ているうちに、このデザインに愛着がわいていてだんだんかわいく見えてくるのもアップル製品ばりだ。さすがピクサー。関係ないけどこの映画のエンドロールも超素敵。

やっぱハリウッドは違うぜ、と思いながら、同時にこんな映画もあるのよね。これってシャリバンじゃね?

コメント(1)

ギャバンについて全く知りませんがコメントします。このオムツ然とした腰回りも機能性ゆえでしょうか?

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このページは、yamagraが2009年5月22日 21:26に書いたブログ記事です。

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