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赤ちゃんのための名刺をつくる

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赤ちゃんのための名刺をつくる

最近立て続けに兄貴のとこや知人に子供が生まれる。出産祝いは何がいい?と質問しても、この手のものはなかなか「これが欲しい」という明確な返答はないもの。どうせならデザイナーにしかできない出産祝いを渡そうと思い、生まれたばかりの子どものための名刺を作ってあげることに決めた。
我々社会人が名刺を持つのは、自分がどういう仕事をしていてどんな会社でどんな役職で、連絡を取りたいときはどこに連絡をすればいいのか、ということが簡潔に伝達できるコミュニケーションツールで、しかも安価でかさばらない、という利点があるからだ。これは「社会人」という枠をとってしまえば、別に学生でもリタイアした年配の方でも、主婦でもさらには赤ちゃんでも持っていたって別にかまわないはずだ。携帯電話の赤外線通信というのはそれはそれで便利なのだが、名刺という「実体のあるものを交換する」という行為は特別な体験や感動を生むはずだ。

また、親の立場からみれば、自分の子どもの写真というのは何かにつけ人に見せたくなるもので、携帯の待ち受け画面とかに設定して、それとなくアピールしたりもする。そこで出産祝いとして子どもの写真入りの名刺をプレゼントしてあげれば、「いやー。知人のデザイナーがこんなものを作ってくれまして」という感じで親馬鹿感をオブラートにくるみつつ、名刺という形態をとった子供の写真を配ることにも抵抗感が減るはずだ。これは出産祝いという形をとった新しいコミュニケーションの提案なのである。
姪っ子の口元は俺に似ている。どうか美人になりますように。

名刺サイズも、自分の子どもの写真を渡すこと・受け取ることの心理的負担をさらに軽減するために、通常のサイズではなく、今流行のミニ名刺サイズにした。当初は完全オリジナルのデザインにしようかとも思ったが、ミニ名刺サイズの名刺対応の印刷業者を探す労力とコスト面を考慮して、結局mooを利用することにした。人様の大事な子どもの写真を横長サイズできちんとトリミングしてあげるだけでもデザイナーの責務を果たした、ということで自分を納得させる。

ついでに自分の名刺も作ってみた。すでにビジネス用、個人活動用など複数種類の名刺を持っているが、それらには掲載していないような個人的な情報を載せた、超プライベート用という意味づけで作成。プライベートの携帯電話のメールアドレスやブログurlやSNSのアカウント情報なんかを掲載してみる。こうしてみると、今のご時世、自分にまつわるサイトurlやメールアドレスや各種アカウントがいかに多いか気付かされる。誰に何の情報を伝えるのか、ということが重要になってくるのだが、超プライベート用名刺って合コン以外に活躍の場はあるのだろうか? というよこしまな思いがよぎる。そうではなく、これは新しいコミュニケーション手段の創出なのである。

後日、名刺が刷り上がってきたところで、義姉ちゃんから「この商品を買いなさい」とのメールが来た。結局1万7千円の簡易ベビーベッドも買わされた。もっと早く言いなさい。

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このページは、yamagraが2009年11月24日 18:13に書いたブログ記事です。

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