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[column] 野球とデザイン(ルール編)

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野球とデザイン

僕はダイエーホークスのファンで、ソフトバンクになってからもホークスを応援しています。先日ジャイアンツとの交流戦を観に東京ドームに行って改めて思ったのですが、野球というのは実によくデザインされたスポーツですね。
野球のルールというのは絶妙なバランスで構成されていて、どんなに身体能力や動体視力が優れている選手でも3回に1回しかヒットが打てないように全体が設計されていて、しかし最低でも試合終了までには3回は打席に立てるようにグランドデザインされている。野球のあらゆる要素がこの絶妙なバランスを維持するためにデザインされていている訳です。ベースボールというスポーツが発明されて、それほど年月が経たずにこの絶妙なバランスが構成されたというのは驚異的で、まさにピラミッドを作ったイムホテップなみの天才が、神の啓示を受けてこのルールをつくったのではないか?とまで考えてしまうのです。

例えばサッカーだったら、もしピッチがあと10メートル長くてもゴールがあと50センチ大きくても、サッカーというスポーツの本質そのものはそれほど変わらない気がする。しかし野球はピッチャーとキャッチャーの距離があと1メートル近くても、野手があと一人多くても、1塁までの距離があと50センチ短くても、この絶妙なバランスを維持するのは困難なはず。前に著名なフォントデザイナーがHelveticaのデザインに手を加えるのは不可能だ! それくらいHelveticaのデザインは完璧だ! と語っているのを読んだことがありますが、野球というスポーツを今よりも面白くするために最低ルールを3つ変えなさい!と言われたら誰でも尻込みしそうな気がします。

ピラミッドが数千年前の威風をいまだとどめているのに対し、野球は100年後も変わらぬルールで続いているのだろうか? ダルビッシュが突然170kmのストレートを投げ出したら野球の黄金律は変わってしまうのか? いや、完璧にデザインされた世界の中ではそんなものはノイズでしかないのだ。100年後も今と変わらないルールで野球は続いているに違いない。というかホークスは100年後も存続してるのか?

コメント(5)

打順が平等にみんなに回ってくるというのが野球のすばらしいところだと思います!誰でもヒーローになれる可能性あるぜみたいな

おもしろい。

コメント短か!
「サッカーとディレクション」もよろしく。

私もホークスを応援してます。杉内最高。

カズミの復活が待たれますな。

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このページは、yamagraが2009年5月29日 19:07に書いたブログ記事です。

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