というのも、美しくレイアウトされたものであれば、モノクロであろうが、フォントがMS Pゴシックであろうが美しい。でもその逆は無い気がします。デザイナーがまず最初に行うべきことは「揃えられるものは揃える」ことではないか。これはビジュアルデザインに限らず情報デザインでも同じだと思います。「揃えられるものは揃える」。考えてみれば自分がデザイン事務所に入って最初に教えられたこともこのことだった気がしますが、そもそも美しく並べることができないデザイナーに「崩した」デザインはできない。きちんと並んでいるから外したところに意味が生まれる。自戒も込めてますが、そう思う訳です。

ウェブサイトでいうならユーザーの使う端末、ディスプレイ、OS、ブラウザ等の環境によって差異が出てしまうので、色とフォントを完全にコントロールすることは難しい。でもレイアウトはデザイナーの意図をほぼそのまま再現できます。（CSSを切ったらどうなんねん的な突っ込みはこの際無しで）若いデザイナーはとかくいきなりディティールの作り込みから入ったりしがちですが、それはお弁当の献立も決まっていないのにウインナーをタコ型に切ることに全力を注ぐようなもので、そんなことは小林カツ代ばりのお弁当の達人でないとできません。

決して色とフォントをおろそかにしていい、という意味で言っている訳ではないのであしからず。最後にモノクロで美しくレイアウトされたサイトをいくつか。

http://www.subtraction.com/
http://www.elysiumburns.com/
http://www.corporateriskwatch.com/