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abrAsus薄い財布とデザインのロジック

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abrAsus薄い財布とデザインのロジック

久々にデザインの話を。abrAsusの薄い財布が売れているみたいですね。Yahooショッピングや楽天で一位になっていたり、久々に会った友人がこの財布のことを知っていて購入を検討していたり。僕らがささやかながらブランドの立ち上げに協力させてもらってから、まだ一年程度なのが信じられないほどです。
abrAsusの薄い財布は、まさに「財布を薄くすること」「会計をスマートにすること」に特化してデザインされていて、そのプロダクトのデザインにはさまざまなロジックが隠されています。実際に僕も一年間この財布を使っていて、よくこの財布のことを人に説明する機会があるのですが、特に僕が気に入っているロジックは「小銭入れには15枚コインが入る」ということ。

そうすると「なぜ15枚なのか」という質問が必ず来るのですが、「おつりに必要な999円を最も効率的に持つと、コインは15枚になる」という説明をすると皆「なるほど」となる訳です。この説明をしたいがためにこの財布を持っているといっても過言ではないほどなのですが、こういうぽーんと膝を打つようなデザインのロジックというものは、プロダクトデザインだけではなく僕らがやっているビジュアルデザインでもとても重要なことだと思うのです。

クライアントにデザイン意図をプレゼンする時に、こういうぽーんと膝を打つデザインのロジックをビジュアルに実装して、うまくプレゼンすることが大事なんですね。説明を受けた人が、他の誰かに説明したくなるようなロジックが。実際の使用シーンでコインがちょうど15枚で999円なんてことはそんなに無いんですが、大事なことはデザインはある目的を実現するためにロジカルでなければならないということ。デザイナーは企画力・発想力・造形力・プレゼン力とかが必要で、非常に大変なお仕事なわけです。

薄い財布の説明の後に「このロゴ作ったの僕なんです」というと、大概「あ、そ」みたいなリアクションをされるのは、自分のプレゼン能力の低さなんだな、多分。

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このブログ記事について

このページは、yamagraが2010年12月21日 13:06に書いたブログ記事です。

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