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皇居とランナーとデザイナー

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皇居とランナーとデザイナー

ホノルルマラソンまで後わずかなのでそろそろ練習を再開せねばと、先日仲間と久々に皇居ランニングをしに行った。最近はマラソンブームで、皇居もランナーで渋滞ができるほど混んでいる。走るならまだ涼しくて人が混む前の朝早い時間しかないと8時に皇居に集合し、10kmほど走ってきた。
皇居はお濠の廻りが一周ちょうど5kmになるようにデザインされていて、その日の体調によって5km、10km、15kmと練習を組み立てやすく、ランニングするのに便利だ。僕は最大4周まで走ったことがあるが、さすがに景色も変わらないので3周もすれば飽きてくる。

何故人は皇居の廻りに集ってランニングをしたくなるだろうか? 「日本の象徴」である天皇が住んでいる家の廻りを何周も何周もぐるぐる走るという図式は、なにやらイデオロギー的に微妙な感じもするが、外国人のランナーも多く走っているので、まあ良しとする。皇居の周辺は交通量も多く、車の排気ガスも半端ないのでかえって体に悪い、なんていう話もある。それでもなぜ皇居にランナーは押し寄せるのか?

皇居とランナーとデザイナー
皇居内から銀座、日本橋の街並を観る。日本文化と現代建造物のコントラストが不思議。

ランニングをした後の人の脳内には、コカインを服用した後と同じ脳内物質が分泌される、という説がある。確かに息も絶え絶え無事フィニッシュした後の異常な爽快感と興奮というのは、実際走ったランナーにしか体験できないもので、あの興奮を味わいたくてまた走ってしまう、という側面もあったりする。かつて天皇家に逆らったファミリーの居城に現在は天皇が住んでいて、その周りをざんざん走り回った後に感じるコカイン服用時と同等といわれるエクスタシー。なんなんだこのアナーキズム。この背徳感こそ皇居ランナーしか味わうことの出来ない感覚なのである。

しかし独立してから喫煙数が尋常じゃないくらい増えたにもかかわらず、意外に走れる。調子に乗って2週目をハイペースで走ったら、激しく膝を痛めた。負傷。長期離脱。走り終わった後、せっかくなので友人と皇居の中を散策してみる。外国人の友達が日本に遊びに来て、日本の名所を案内するみたいな機会がない限り、まず来ない場所だ。無料で入れるのも嬉しい。皇居の広場に入って一番驚き感動したのが芝生が異常に綺麗に手入れされていること。日本の公園は芝生には入れないことも多いが、ここは寝っ転がって本を読んだり自由だ。しかしその感動の後に「これって税金つかって手入れしてるんだよな」との思いがよぎり、次第に腹が立ってきた。皇居は不思議だ。

皇居とランナーとデザイナー
皇居内の芝生は異常に綺麗だ。我々の血税の結晶なのである。

いかん。今回デザインと全く関係ない話になってしまった。とにかくデザイナーには体力が必要なのである。

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このブログ記事について

このページは、yamagraが2009年10月29日 09:59に書いたブログ記事です。

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