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[column] 制約を設けることで想像力を高める

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石の美術館
隈研吾 石の美術館

人間ある程度の制約が設けられた方が、逆に想像力が湧いたりするものだ、という話。建築家の隈研吾さんが以前テレビで、制約が無ければ自分で制約を発見しに行く、制約は宝だ!みたいなことを言っていて、なるほど納得。模造紙大の紙を渡されて、「さあ好きな物を描け!」と言われてスラスラ何かを描き始めることができる人はあんまりいないでしょう。
ところがスペースが教科書の端だったり、渡されたものが筆ペンだったりとある程度の制約が設けられると、俄然想像力が湧いてきたりします。考えてみたらwebサイトの構築なんていうのは、制約だらけの中で歴史を辿ってきた訳で、ブラウザの制約、ファイルサイズの制約、回線速度の制約、モニタの解像度の制約、プラグインのバージョンの制約、サーバのスペックの制約、フォントの制約、とあげていったらきりがないほど制約が出てくる。ここに予算の制約とスケジュールの制約という凶悪なものも加わるから恐ろしい。

10年前とくらべて考えられないくらい制約が緩くなってきているとはいえ、今でもウェブサイトの構築時の最初のヒアリングで、「何がやりたいのか?」よりも「どんな制約があるのか?」を先に聞いてしまうこともしばしばで、webデザイナーはつくづく制約が与えられる、という状況に慣れているんだな、と思う訳です。

で、何が言いたいのかと言えば、何か新しいことを始めるときにデザイナーはとにかくデザインにこだわりすぎるために、頭の中でいろいろ思い描いているうちに面倒くさくなって結局何もやらない、みたいなケースが多い気が。ブログなんかもいい例で、デザインに凝りすぎると中々始められないんだけど、素のテンプレートでもいいからとりあえず始めてしまえば、その制約の中からああしたい、こうしたい、というアイデアがどんどん湧いてくることもあるものだ、と。
ブログをMTデフォルトのまま3ヶ月放置した僕が言うのもなんですが。最近いろいろやりたいことが出てきたので、ちょっとこんなことを考えてみました。

コメント(1)

どうも!熊研吾です。
僕も一時は、SFCでモバイルアーキテクトだーとか、意味不明なこと言ってました。反省。
やっぱり、川俣正とか妹島和代が僕は、好きだな。

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このブログ記事について

このページは、yamagraが2009年4月 9日 23:08に書いたブログ記事です。

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