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[column] ききわけのいいデザイナー

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ききわけのいいデザイナー

よく人から「ききわけのいいデザイナーだ」と言われます。それは僕が基本的に、クライアントやディレクターからのフィードバック(無理難題?)にあまり抵抗せずに対応するスタンスを指していて、いい意味でも悪い意味でもあるのですが、自分としてはそう言われることに若干を違和感を感じます。
もちろんプロのデザイナーとして仕事をしている以上、クライアントから「こうして欲しい」、「ここをこう直して欲しい」と言われれば、自分はここはこういう意図でデザインしているんですよ、と説明します。しかし、一度説明してそれでもクライアントから要望された場合は、基本的にその要望を受け入れることにしています。

自分は商業デザインをやっているので、クライアントのビジネスを成功させることが第一義で、そこにデザイナーのアーティスト性のようなものが入り込む余地というのは(あまり)ないと考えています。(まあ案件にもよりますが...。)受託で毎回クライアントから仕事を貰っている以上、同じ仕事というのは二度と無い訳で、その都度その都度、案件の最適解を出すべく頭を悩ませるのがデザイナーの仕事で、このサイトとこのサイトは本当に同じデザイナーが作ったの?って言われることが最高の褒め言葉なのでは?と思ったりもします。

ただ、それとクライアントからの無理難題?を受け入れることはまた別の話で、僕はデザイナーなので、デザインの力・可能性を信じています。あらゆる難題はデザインで解決できると信じています。クライアントは基本的に無理難題を言ってくるもので、そこで「世界観が壊れる」とか「デザインが破綻する」とか「トンマナに合わない」とか言って拒むことは、ひいてはデザインの持つ力を否定していることになるのではないか?と。きっと完全無欠の天才デザイナーがいれば、クライアントからどんな難問を突きつけられても涼しい顔で一部の隙もない完全なデザインで応えるでしょう。
もちろん自分にはまだ到底そんな力は無いので、毎回知恵熱が出るほど頭を悩ませるし、クライアントの要望に応えられないこともしばしばです。安請け合いしすぎた!なんてことも多々あります。ただどんな要望にも涼しい顔で応えられるようなデザイナーになりたい!と、常々思っています。

なーんてことを、最近若いデザイナーが隣でブーブー文句を言っているのを聞いてちょっと考えました。でも気持ちは分かるよ。デザイナーはツラい。

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このページは、yamagraが2009年1月19日 14:55に書いたブログ記事です。

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